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もーいーかい?
まーだだよ。

もーいーかい?
まーだだよ。


  かくれんぼ



昔の夢を見た。
アメリカに留学してきて、間もない頃。

六歳という幼い年だった私は、あまり英語が解らなかった。
そんな私を周りのみんなは、人種差別と言う形で虐めていた。

!お前も入れてやるから来いよ、かくれんぼしようぜ。」
英語で言われ訳が分からなかったが、雰囲気で誘われてると理解した私はとても嬉しくなった。

かくれんぼだった。
私は、みんなに見つからない所を一生懸命考え、範囲内に廃工場が有るのを思い出した。
はじめてみんなが遊んでくれて浮かれていた私は普段は近寄れないようなそこに陽気に乗り込んだ。


しかし、なかなか見つけに来ない。
その時は、こんな見つけにくいところにいるから解らないだけだと思っていた。
そして、待っているうちにだんだんと眠くなり、いつしか眠りについてしまった。


***


「あいつばっかじゃねーの!俺達が仲間に入れてやるわけねーじゃん。」
「こんな罠にひっかかるなんて、さすが日本人だよな!」
「しかも俺達こんな幼稚なことしねーし、ケビンかえろーぜ。」
「うん・・・・・・でも・・・平気かな?」
「何言ってんだよ」
そう言って他の四人は帰っていった。
また私は、虐められていたのだ。


***


「あれ。眠ってたのかな?」
目が覚めると、日が暮れていて昼間はかろうじて明るかった工場の中は真っ暗だった。
その暗さに、恐怖を憶えた。
「やだ、みんな、帰っちゃったの?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

静まり返っていて、自分の声が反響して聞こえてくる。
怖かった。

「や、だよ・・・・・・怖いよ誰か!」


?」


「誰?もしかして・・・ケビン君?」
「やっぱりそうだ!見つかって良かった。・・・帰ろ?」
そう言って手を差し出してくれる。
その手に捕まったとき、どれだけ安心しただろう。

外に出て、夕日を見て。安心しきった私はその場にへたり込んでしまった。
そんな私に、ケビンは全部話してくれた。

そして、謝ってくれた。

そんな彼に私は抱きついた。
「ありがとう・・・・助けてくれて・・有り難う。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・Your wellcome. 」
「?」
「どういたしまして。」


それから私達二人は、手を繋いで帰った。



もーいーかい?
まーだだよ。

もーいーかい?
もーいーよ。


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ケビン幼少時代。うーとかあーとしか言わなかったんで口調が解りません(なら書くな
でもきっとあの汚れ無き瞳の持ち主だから優しい子だったんですよね。
それにしても。人種差別・・・そんな酷いもんなんですかね。
生まれてこの方日本の地を離れたことがないのでよく解りません。
私は外国人好きだけどなー。ケビンとかケビンとか某鋼のとかケビンとか・・・
黒人で背の高いヒトは迫力有りすぎでちょっと怖いけど。
だってあれですよ!?私149.2cmから148.7cmに縮んだんですよ!5mmも!
どれだけ違うんですかこん畜生ー!
それほどケビンとの身長差が開くから別に良いですけどね。
                               2004 . 9 . 15
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会員26 中断皇雅さま より頂きましたvv有難う御座います!
子供の頃のエピソードですね!><
いやいや、ケビン、優しいなぁvv
かくれんぼ の続編も有るらしいですよv
毎回毎回提供して下さって嬉しいですvv
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